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小を捨てて大につく
miu بازدید : 28 دوشنبه 07 بهمن 1392 نظرات (0)

二人は、それぞれ、犬の夕食と容れ物の心配をしはじめる。 やがて、念吉は、犬を引張つて来る。二見は、古洗面器の中へ何か知らを容れて持つて来る。 二見  こんなものでよろしうございませうか。生憎、なんにもございませんのよ。 念吉  ほんとだね。なんだ、もう少し、身のついたところはないのか。 鬼骨  (犬とその食事を受け取り)なに、かまやしませんよ、わたしが食べるんぢやないから。 彼は、そのまゝ、悠々と門を出て行く。 第二場 前と同じ場面。翌朝。 今里念吉は、座敷で外出の用意をしてゐる。二見は、その側で、ネクタイの皺を伸ばしてゐる。もう洋服に着かへた甲吉は、庭で三輪車を乗り廻してゐる。 二見  また泥をつけちやいやですよ。 甲吉  パパ、自動車で行くんだらう。 念吉  馬鹿云つちやいかんよ。急ぐ用事でなけれや、自動車なんかへ乗るもんぢやない。 甲吉  また早く行かないと、ライオンが牛肉をたべるとこ見られないぢやないか。 二見  上野なら、電車だつて、おんなじ時間ですよ。それより、こゝへいらつしやい。はなをかんであげるから……。 甲吉  つまんないな。倹約しようと思つて、あんなこと云つてやがらあ。 二見  やがらあたあ、なんです。さうよ、倹約よ。倹約はいゝことなんですよ。 甲吉  いゝことなら、はじめからさう云やいゝぢやないか。 念吉  こいつ、なかなかやるわい。さ、蟇口は……? この時、表から、百瀬鬼骨が、死んだ牝鶏を片手にぶら下げて現れる。座敷の方をのぞき込んで、つかつかと庭へはひつて来る。 不労所得で脱サラを目指す元学生パチプロのブログ

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